学生時代には専門に捉われず、ぜひ広い世界に目を向け、そこから謙虚に学んでほしいと思います。建築史を学ぶことは、設計課題に取り組むうえで、必ずしも直接役に立つことではないかもし れません。しかし、歴史の中で建築や都市は社会・文化・精神的な背景と深く結びついて成立してきました。先人たちがどのように時代に対峙し、それがどのような作品や様式 、あるいは運動となって現れてきたかを知ることは、これからの時代の建築やデザインをより深く理解し、そこにある問題に立ち向かう上で役立つはずです。